玄天 第一巻 白虎 (White Tiger)
『フライング・ギロチン』と『ジャッジ・アーチャー』
投稿日時:2013/12/02(月) 10:42
あっという間に12月。今年ももうあと1ヶ月で終わりなのですね。
そんな中、まさに今、11月30日から12月8日まで、京都で映画祭が開かれています。
その名も、第5回京都ヒストリカ国際映画祭(http://www.historica-kyoto.com/)
歴史の街、京都にふさわしい名称ですね。
しかも今年は、中国・香港映画が3本も上映される!ということで、
行ってまいりました。
上映された3本は、
『ソード・アイデンティティ』
『フライング・ギロチン』
『ジャッジ・アーチャー』
ですが、このうちの2本、『フライング・ギロチン』と『ジャッジ・アーチャー』を見てきました。
どちらも武侠映画の部類に入るのでしょうが、とても対照的な2作品で、この種の映画に幅があることを実感しました。
まず、『フライング・ギロチン』
冒頭で、いきなり飛びまくるギロチン(危ない!危ない!)
飛ばす前に刀の上でくるくる回すのですが、もうその時から痛さを感じます。
実際にこんな武器があったのかと思いきや、
上映後のトークによれば、この武器自体は創作だとのこと。ああよかったと安心したり、でもひょっとしたら中国の長い歴史の中では、ギロチンを飛ばすという発想もあったのかもしれないと思ったり。
で、なぜこれが「ヒストリカ」なのか。
その後の鉄砲、大砲などの新たな火器の出現で、それまでの刀を使った戦いが通用しなくなる様子が描かれていたこと
漢人と満州人との対立が描かれていたことなど、
今に通じる歴史と言えるからでしょう。
刀を手に敵に向かって走っていっても、撃たれてしまえば、敵に近づくこともできないまま死んでしまう。
日本でも、鉄砲隊が出現した時代や、幕末の戦いなどで、武器によって勝敗が大きく左右されました。
それにしても、武器が進化するにつれて、巻き添えになる人が増えていくのは、とても理不尽なことだと思います。
『フライング・ギロチン』は、派手なアクションと、大掛かりなロケが目玉の作品でしたが、
『ジャッジ・アーチャー』は、それとはまったく反対の、
言って見れば、生活の一部になっている武というものを描いた作品でした。
上映後の監督のお話では、1912年頃から1953年頃まで、武術家は人々の生活の中で、名士として重要な役割を果たしていたそうです。仲裁役、相談役として、一目置かれていたのでしょうね。
そんな武術家の姿が、その個人的な葛藤も含めて描かれています。
派手な立ち回りはなく、でも、本来、武術ってこういうものだったのだろうなと思わせる動き
見せものではない武術を、特別に見せてもらったような気がしました。
『白虎』の武術はどちらの作品に近いのでしょう? ギロチンは飛びませんが、気の玉は飛ぶので、やっぱり『フライング・ギロチン』? でも、玄武の武術は、ものすごくストイックな感じがするし、「生活即武」というイメージがあるので、『ジャッジ・アーチャー』?
『フライング・ギロチン』は
12月7日に、もう一度映画祭で上映されるほか、
12月7日からは、シネマート六本木で、
12月28日からは、シネマート心斎橋でも上映されます。
残念ながら『ジャッジ・アーチャー』の公開は、まだ決定していない模様です。
皆様も機会がありましたら、ぜひご覧ください。
そんな中、まさに今、11月30日から12月8日まで、京都で映画祭が開かれています。
その名も、第5回京都ヒストリカ国際映画祭(http://www.historica-kyoto.com/)
歴史の街、京都にふさわしい名称ですね。
しかも今年は、中国・香港映画が3本も上映される!ということで、
行ってまいりました。
上映された3本は、
『ソード・アイデンティティ』
『フライング・ギロチン』
『ジャッジ・アーチャー』
ですが、このうちの2本、『フライング・ギロチン』と『ジャッジ・アーチャー』を見てきました。
どちらも武侠映画の部類に入るのでしょうが、とても対照的な2作品で、この種の映画に幅があることを実感しました。
まず、『フライング・ギロチン』
冒頭で、いきなり飛びまくるギロチン(危ない!危ない!)
飛ばす前に刀の上でくるくる回すのですが、もうその時から痛さを感じます。
実際にこんな武器があったのかと思いきや、
上映後のトークによれば、この武器自体は創作だとのこと。ああよかったと安心したり、でもひょっとしたら中国の長い歴史の中では、ギロチンを飛ばすという発想もあったのかもしれないと思ったり。
で、なぜこれが「ヒストリカ」なのか。
その後の鉄砲、大砲などの新たな火器の出現で、それまでの刀を使った戦いが通用しなくなる様子が描かれていたこと
漢人と満州人との対立が描かれていたことなど、
今に通じる歴史と言えるからでしょう。
刀を手に敵に向かって走っていっても、撃たれてしまえば、敵に近づくこともできないまま死んでしまう。
日本でも、鉄砲隊が出現した時代や、幕末の戦いなどで、武器によって勝敗が大きく左右されました。
それにしても、武器が進化するにつれて、巻き添えになる人が増えていくのは、とても理不尽なことだと思います。
『フライング・ギロチン』は、派手なアクションと、大掛かりなロケが目玉の作品でしたが、
『ジャッジ・アーチャー』は、それとはまったく反対の、
言って見れば、生活の一部になっている武というものを描いた作品でした。
上映後の監督のお話では、1912年頃から1953年頃まで、武術家は人々の生活の中で、名士として重要な役割を果たしていたそうです。仲裁役、相談役として、一目置かれていたのでしょうね。
そんな武術家の姿が、その個人的な葛藤も含めて描かれています。
派手な立ち回りはなく、でも、本来、武術ってこういうものだったのだろうなと思わせる動き
見せものではない武術を、特別に見せてもらったような気がしました。
『白虎』の武術はどちらの作品に近いのでしょう? ギロチンは飛びませんが、気の玉は飛ぶので、やっぱり『フライング・ギロチン』? でも、玄武の武術は、ものすごくストイックな感じがするし、「生活即武」というイメージがあるので、『ジャッジ・アーチャー』?
『フライング・ギロチン』は
12月7日に、もう一度映画祭で上映されるほか、
12月7日からは、シネマート六本木で、
12月28日からは、シネマート心斎橋でも上映されます。
残念ながら『ジャッジ・アーチャー』の公開は、まだ決定していない模様です。
皆様も機会がありましたら、ぜひご覧ください。
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名前: 石川 ミカ
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